『iPad』を手に持って見るとさ、本を読む姿勢なんだよ。つまり、『YouTube』やWebを「見る」んではなくて「読む」んだよ(笑)。進化するのは「読む」っていう行為の方なんだよ。だからそれをやればいい。映像をテレビに映すと「観賞する」になるけれど、『iPad』に映すと「読む」になる。だから、「読む映像」をやればいい。
――つまり、橘川さんのいう電子書籍は、タブレット端末などのテクノロジーによって、「読む」行為が言葉あるいは文字以外の分野に広がるということ?
少なくとも紙の本を電子に移し替えて読むことではない。「読む」行為の進化なんだよね。映像や音楽は情緒の部分で、「読む」は意志なんだ。意志と意志が交感することを「読む」って言うんだ。音を読むとか、写真を読むとか、いろいろ出てくると思う。小説が進化してマンガや劇画になったのは、物語を楽しむことの進化なわけだよね。書籍を「読む」ことはさ、活字を通して著者と読者が向かい合う行為なわけだよな。